最近学校の友達が、コルセンのバイトを始めたよ。すごい時給がいいんだって！
高校生がコルセン？時給1800円？
最近、高校生でもできる時給2,000円前後のコールセンター（コルセン）バイトが増えています。
ネット求人に紛れていて、地道にファストフードなどでバイトするより割が良い気がして興味を示す高校生も多いでしょう。
しかし他のバイトよりも時給が高いのには、必ず理由があります。
安全なコルセンと危険なコルセンを見分ける知識は、あなたの人生を守るために絶対に必要です。
目次
コールセンターの種類を知ろう
コールセンターの仕事は大きく2種類あります。
あなたが狙われている「高時給バイト」は、間違いなく危険な方です。
| 種類 | 業務内容 | 時給相場 | 危険度 |
| インバウンド （受信業務） | お客様からの問い合わせ（注文、商品の使い方、技術サポートなど）を受ける仕事。 | 相場通り、またはやや高め | 低い（一般的な事務） |
| アウトバウンド （発信業務） | 会社が用意したリストをもとに、お客様に電話をかけて商品やサービスを販売・勧誘する仕事。 | 高い（営業要素が強いため） | 高い（悪質商法に使われやすい） |
友達は、お客さんに電話をかけたり、商品の問い合わせを受けたりすると言っていたよ。マニュアルがあるから簡単だって。
本来、ちゃんとした商品（サービス）を扱う会社なら、高校生に負担がかかるポジションをさせないよ。
ポイント！
「マニュアルがあるので簡単」「高額案件」と書いてある求人は危険。
そもそも高校生にコールセンターをやらせる会社自体、信用しない方がいいです。
悪質バイトはアウトバウンドのテレアポ
特に時給が相場より高い場合は、売るのが難しい商品や違法な勧誘をやらせようとしている可能性がとても高いです。
売るのが難しい高額商品
違法・法令違反につながる勧誘行為
友達はサプリメントを売っているみたい。「モノはいいものだから」って。
そのエビデンス（証拠）は？どうして言い切れるの？
ポイント！
素直な頑張りやさんほど、「いいものをおすすめしている」と思ってしまいがち。
「ノルマはなし」「買取り不要」という言葉につられるケースも。（なんていい会社って思うかもしれません）
でもそんなにいい商品なら、なんでお客様に勧誘の電話をかけまくるのでしょう？
ターゲットにされやすい子の特徴
悪質な業者は、特定の心理的な弱点を持つ高校生を狙います。1つでも当てはまると、誘いに乗りやすくなるので要注意です。
夏休みに友達と旅行するためのお金を稼ぎたい子とか。
お金を使いたい明確な目的があったり、友達もやっているから安心みたいなことが動機になるよね。
危険なバイトが高校生に近づく手口
悪質なコールセンターは大手の求人媒体や雑誌を避け、次のような方法で募集をかけます。
高校生の他のバイト時給だけじゃなく、同じ業種の大人の時給と比べることが大事だよ！
コールセンターの一般的な時給相場（大人の目安）
| 地域 | パート・派遣の平均時給（目安） |
| 全国平均 | 1,350円〜1,400円程度 |
| 首都圏（東京、神奈川など） | 1,500円〜1,700円程度 |
| 地方都市（札幌、大阪など） | 1,100円〜1,400円程度 |
ポイント！
時給が5000円以上とか、異様に高く設定していないことが罠なんです。
2000円前後なら、「普通のコルセンより高め！ラッキー！いいの見つけた」と、思ってしまいがちで、心理的なハードルも少なそうですよね。
高すぎるのはチャットレディとかでしょ？さすがに慎重になる。
「残り少ない枠だけ募集しているよ」「友達紹介の特別な時給だよ」なんて、誘われるケースもあるかな。
危険なコルセンが未来を奪う理由
「稼げればいい」と安易に考えると、取り返しのつかない事態になります。
ポイント！
もちろん親バレも確定。
さらにネットニュースに取り上げられたら、あっというまに特定班によって、あなたの身元（学校・家・顔写真）が晒されます。一度、出回った情報を消すのは難しいです。
さらに、あなたが紹介した商品（サービス）でお金を失ったり、健康を損なったりした人がいた場合は、もっと事態は深刻になっていきます。
怖い…そこまで責任とれないよ。
安全なバイトを見つけるための行動
安全で、将来のあなたを助ける知識を身につけられるバイトを見つけましょう。
「割のいいバイト」の本当の意味
高額時給が「割がいい」のではありません。あなたの個性や能力が活かされ、ストレスを最小限に抑えて働ける職場こそが、あなたにとって「割のいいバイト」です。
人と話すのが好きな人は接客業、黙々と集中したい人は倉庫作業や事務補助など、自分に合った仕事を選べば、時間があっというまに感じて「これでお金をもらえるのはありがたい」と思えます。
大人の目線で求人票をチェック
時給だけでなく、「この会社は大丈夫か？」という視点でチェックしましょう。
会社の所在地や設立年が曖昧ではないか？「事務・オフィスワーク」と書いてあっても、実際の業務内容（勧誘、販売など）が明確に記載されているか？
連絡先が携帯電話も要注意。会社の所在地もグーグルマップで検索してみよう。（古いアパートやビルの場合は警戒）
「怪しい嗅覚」を磨く
大人になってからも、副業をしたい人や起業した人を狙った高額な案件など、怪しい儲け話に溢れています。
高校生のうちに、危険な誘いを見抜くリテラシー（怪しい嗅覚）を磨くことが重要です。
専門知識やスキルがないのに、相場から大きく外れた時給を提示されたら、「なぜこんなに高いのか？」と立ち止まって考える習慣をつける。情報を鵜呑みにせず、必ず親や信頼できる先生に裏付けを取ること。
ネットでその会社について調べてみたり、不安なことを生成AIに相談してみるのもあり！
少しでも不安に感じているなら
もし今、危険なコールセンターで働いている（もしくは誘われて迷っている）なら、今すぐに辞める決断をしましょう！
「調べたらなんか胡散臭い会社だった」
「家族に厳しく止められた」
「別な友達が過去にやっていて危険なめにあった」など・・・
角の立たない理由を使って、きっぱりと辞める意思を伝えましょう。
そしてできることなら、大切な友達も一緒にやめるように声をかけてあげてください。
この記事をシェアしてもいいし。
教えてあげたいと頭に浮かんだ子は、親友かも。
あなたが話にのらないことで不機嫌になったり、仲間外れにするような友達は本当の友達ではありません。
またリスクを承知で高額バイトをするタイプの子は、大人になってからも怪しいお仕事に興味を示しやすい傾向があります。自分を守るためにも、距離をとることが大切です。
高校生の子供をもつ親御さんへ
私自身、年頃の子供をもつ親として、昨今の巧妙な高額案件バイトの実態に戦々恐々としております。
子供のことを信じたいですが、自分のネットリテラシーに自信がないので、子供にどうやって教えてよいか日々模索中です。「やらせてみて分からせる」にはあまりにもリスクが高く、取り返しのつかない案件が世の中に溢れています。
一方で普段からネットに馴染んでいる子の方が、意外にこの手の商法を敏感に警戒するスキルが身についていたりします。（インスタやTikTokで注意喚起動画が流れています）
「ウチはSNSを厳しく制限しているから」といって安心できず、かえってターゲットになってしまうことがあるので、その点においても対策が必要なのかもしれません。
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