「裁判ってちょっと興味あるけど…なんか怖そう」
「ひとりで裁判所に行っても浮かないかな?」
そんなふうに感じて、なかなか最初の一歩を踏み出せない人も多いのではないでしょうか。
でも実は――

裁判傍聴は誰でも予約なしで行けます。
しかも札幌には、地下鉄から徒歩ですぐの札幌地方裁判所があります。
今回は、ソロ傍聴を何度か経験しているルンの体験をもとに、緊張せずに裁判傍聴を行う基本の「き」をお届けします!

目次
そもそも裁判傍聴って誰でもできるの?
チケットも予約もいりません
裁判傍聴と聞くと、どこか「特別な人しか行けない」イメージを持つかもしれませんが、実は中学生でも見学に来るくらい、誰でも入れるオープンな空間です。
もちろん無料。予約も不要。
入口でちょっとした手荷物検査を受けたら、すぐに中に入れます。
裁判が行われているのは、平日(月~金)の10時~16時ころまで。
途中12~13時半ころまで休憩をはさむことが多いです。

札幌地方裁判所では手荷物検査を強化しています。刃物など凶器になるものがないかをチェックされます。
ソロ傍聴、ひとりで行って浮かない?
ほとんどの人がソロです
ルンも最初は「傍聴ってグループで行くのかな?」と思っていたのですが、行ってみると本当にみんな1人で来ています。
静かな場所なので、そもそも誰と来たかを気にしてる人がいません。
一緒に見に来たとしても、みんな別々に座っていますし会話もありません。
だから、むしろソロで行う社会科見学の代表といえます。
札幌地方裁判所ってどんなところ?
アクセスも治安も安心
札幌地方裁判所は、地下鉄「西11丁目」駅から徒歩約3分。大通公園のすぐ近くで人通りも多く、治安面も安心です。
建物は無機質で古さを感じますが、中は清潔で静か。
入口で金属探知機による簡単なチェックがありますが、スマホの持ち込みまでは制限されていません。※電源は切っておきましょう

札幌地裁は全国的に見ても、初心者にやさしい雰囲気の裁判所だと思います。
傍聴って、どんな服で行けばいいの?
派手すぎなければ大丈夫!
「法廷ってフォーマルじゃないとダメ?」と心配する人もいるかもしれませんが、私服でまったく問題ありません。
ただし、以下はちょっと注意。
- 派手な服装や露出が大きいファッションは目立ちます
- 帽子はNG(マスクはOK)
- 音が出るアクセサリーやヒールは控えめに
ラフすぎない、落ち着いた服装ならOKです◎
初めて行ったら、どうすればいいの?
まずは掲示板チェックから
裁判所に入ったら、1階のロビーにある「開廷表(かいていひょう)」を見てみましょう。
札幌地方裁判所では、入り口から進んだ右奥に開廷表が貼りだされています。
今日どんな裁判が、どこの法廷で何時から行われるかが書かれています。

開廷表をスマホ撮影するのは禁止です。
初心者におすすめなのは、午前10時〜11時頃の時間帯に行くこと。
静かに始まってほどよく終わる裁判が多く、長時間になりづらいです。
法廷があるのは8階。エレベーターでGO
札幌地裁の法廷は、上の階に集中しています。
エレベーターで上がったら、ドアの小窓から中をチラッと確認。
裁判中でも静かに入室すればOKです。

この中をのぞける小窓のおかげで、入りやすい雰囲気かどうかがわかります。
ソロ傍聴で気をつけたいマナー
音とマナーに敏感な空間です
裁判所はとっても静かなので、こんな点に注意すると◎
- スマホは電源オフ(マナーモードでも音が鳴る可能性あり)
- 私語禁止(友達と来てても話さない)
- 席の移動・飲食はNG
- トイレなど途中退出はOK(静かに)
- お腹の音も響くので空腹で行かない

心がざわついたら、無理せず外へ出ても大丈夫。

最初は出入り口に近い席に座るのが安心です。
はじめての裁判、どれを見るべき?
重すぎない事件からスタートしよう
裁判員裁判などの重大事件は、心理的な負担が大きいことも。
初めてのソロ傍聴では、
- 交通違反
- 万引き
- 金銭トラブル
- 詐欺
など、比較的身近な内容を選ぶのがおすすめです。
(とはいえ、当日の予定は見てみないとわかりません!)
まとめ~ソロ傍聴は社会を知る一歩
誰にも気を使わず、静かな空間でリアルな社会の一面を見つめる。
ソロ傍聴は、ニュースでは知ることができない事件の全体像に触れる貴重な機会です。
テレビやネットニュースで報じられるのは、ほんの一部の情報。
実際の裁判では加害者と被害者の関係性、背景にある生活や心理、事件に至るまでの詳細な経緯が淡々と、しかし濃密に語られます。
そうしたやり取りを目の当たりにすることで、
「これは他人事ではないかもしれない」
「ある日、被害者にも加害者にもなり得るのが私たちなんだ」
そんなことを、深く実感するようになります。
裁判傍聴は、ただの好奇心で終わらない社会と自分を結ぶ体験です。


はじめは緊張するかもしれませんが、1度行ってしまえば「なんだ、こんな感じなんだ」とホッとできるはず。
次回のVol.2では、「どんな裁判を選べばいい?」「失敗しない見方は?」など、
もっと具体的な体験談とコツをお届けしますね。
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