「保証人には絶対になるな」の本当の意味|信頼してる相手でもダメな理由と、断り方まで解説

お金をかけずまなぶ
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はじめに

「保証人にはなるな」――聞いたことがある人は多いはず。

でも実際、なぜそんなにダメなのか、理由を説明できますか?

「信頼してる相手だし…」
「断ると気まずいし…」
「最悪、自分が払えばいいんでしょ?」

そんなふうに考えてしまう人は、若者だけじゃなく、昭和世代にも多いのが現実です。

この記事では、保証人になるリスクの本質と、断っても人間関係を壊さない方法まで、わかりやすく解説していきます!


保証人になるとは?借金の肩代わりじゃ済まない!

保証人とは、お金を借りた人(主債務者)が返せなくなったときに代わりに返す人のこと。
でも実は「保証人」にも種類があり、中でも最も危険なのが「連帯保証人」です。

  • 連帯保証人になると…
    • 本人が払えなくなった時点で、即座に請求があなたに来る
    • 本人に催促が行く前に、いきなりあなたに請求されることも
    • 金額に関係なく、全額を一括で支払わなければいけない

つまり、借りた覚えのない借金を、突然全額支払う羽目になるということです。


【実例】信頼してた友人の借金で自己破産…

実際にあったケースです。

30代女性Aさんは、大学時代の親友から「奨学金の保証人をお願い」と頼まれました。
親友だから…と断れず、軽い気持ちでハンコを押した結果、その親友が自己破産
通知もなく、ある日突然、数百万円の支払い請求が届きました。

Aさんは貯金をはたき、カードローンで補填し、結果として自分自身が多重債務者に
「助けたい気持ちが仇になる」――それが保証人の世界なのです。

【要注意!】ついうっかり引き受けてしまいそうな保証人のシチュエーション

シチュエーションうっかりポイント
学生時代の親友から「奨学金の保証人になってくれない?」信頼してるし、卒業後に返すから大丈夫と言われるとついOKしがち
兄弟姉妹から「住宅ローンの連帯保証人、親の代わりにお願い」家族だから断りにくい+親の老いを理由に説得されがち
会社の先輩から「事業を立ち上げるのに融資が必要なんだ」「応援してるよ」と言いたくなる…けど超危険ゾーン
元恋人や親しい異性から「これが最後のお願い」情に訴えられると断れず、後で地獄を見るパターンも…
昔お世話になった人から「面倒見てくれないか?」恩返しの気持ちがあると、冷静な判断が鈍ることも
「保証人のサインだけでOK、実際に迷惑かけないから」この“軽さ”が最大の罠。あとから重さを痛感します…
「お金に困ってるわけじゃなく、形式上必要なだけ」形式だけなら誰でもいいのでは?と冷静に考えて!

あるあるな場面ばかりですね。

「なんで保証人がそこまで?」と思ったあなたへ

〜保証人と本人の支払い義務の違い〜

借金したのは本人なのに、なんでこっち(保証人)が責任を取らなきゃいけないの?
そう思うのはもっともです。
でも、保証人の中でも特に「連帯保証人」になると、本人とほぼ同じ立場で支払いを求められるというルールになっています。


✅ 支払い義務の違いを整理すると…

立場支払い義務あり?支払い請求の順番ポイント
本人(主債務者)あり本来はこの人が最初に請求される借りた本人。もちろん返す義務がある
保証人(単純保証)あり本人が払えないときに請求されるまず本人に催促 → それでもダメなら保証人へ
連帯保証人あり(本人と同等)いきなり請求されることも本人を飛ばして連帯保証人に請求可能

なぜ「いきなり連帯保証人に請求できる」の?

法律上、「連帯保証人」は本人と同じくらい信用できる人という前提で契約されているからです。
だから、貸した側(債権者)としては、「本人に払わせる」「連帯保証人に払わせる」のどちらでもOKというルールになっています。


🌀 結果的にどうなる?

  • 本人が夜逃げしたり、自己破産して払えなくなると…
  • 何の前触れもなく、連帯保証人に「全額払って」と請求がくる
  • 払えない場合は、財産や給料の差し押さえになることも…

借金した友人が自己破産しても、保証人には請求がきます。


なぜ人は保証人を引き受けてしまうのか?

多くの人が、「関係性を壊したくない」「助けてあげたい」と思って引き受けてしまいます。
でもそれは、その人のためにもならないんです。

なぜなら、保証人になってトラブルが起きたとき…

  • 金銭的に追い詰められるのは、あなた自身
  • その人との関係も、結局壊れる
  • あなたの人生設計まで壊される可能性も

助けたつもりが、誰も救えない最悪の結果に。


【覚えておきたい】保証人を断っても冷たくない理由

保証人をお願いされて断ると、「冷たい」「人でなし」と言われそう…
そう思う人も多いかもしれません。

でも、断ることこそが本当の優しさです。

  • あなたが保証人にならないことで、相手も「他の方法を考える」きっかけになる
  • あなたとの関係は、金銭トラブルではなく「信頼」で守るべき
  • 保証人を引き受けて壊れる関係より、断って続く関係の方がずっと大切

保証人を断るときの丁寧な言い方

これから紹介する例文をそのままLINEにしてもOK。

例文①:誠実に事情を説明して断る

〇〇さんの気持ちはとてもわかりますし、力になりたいと思っているのですが、保証人になるというのは責任がとても重く、正直に言って自分には背負いきれません。
代わりに、他にどんな方法があるか一緒に探すことなら喜んで協力したいと思っています。


例文②:家族のルールを理由にする

保証人になることについて、うちでは昔から「親しい人ほど保証人にはなるな」と家族で決めているんです…。どんなに信頼している人でも、もしもの時に自分も家族も苦しむことになるので、本当に申し訳ないけど今回はお断りさせてください。


例文③:専門家への相談をすすめる

保証人になるかどうかは、人生を左右するくらい重大なことだと思っていて、僕も自分でよく調べました。そのうえで、やっぱり保証人にはなれません…。でも、自治体や保証人が不要な制度もあると聞いたので、一緒に調べたり相談に同行することはできるので、必要だったら声をかけてください。


【代替案】保証人にならずにできる「本当の助け方」

断るだけで終わるのはつらいですよね。
でも、保証人にならなくても相手を助ける方法はあります。

✔ 公的制度を一緒に調べる・役所に同行する

生活福祉資金貸付制度など、保証人が不要な制度も存在します。

✔ 民間の保証会社を使うよう勧める

多くのローンや奨学金には、保証会社を利用する選択肢があります。

保証人を友人に頼む人の多くは、制度把握や支援情報収集に不慣れで、役所での手続きや相談が苦手な傾向があります。
だからこそ、保証人を引き受けるという“やさしさ”よりも、解決策を一緒に探し、寄り添う行動のほうが、真の支えになるのです。


まとめ|保証人にならないことは、逃げではなく自衛と愛情

「断る=冷たい」と思われがちですが、実は真逆。
自分の生活を守ることはもちろん、相手にも最悪の未来を見せないために、保証人になるのは避けるべきなんです。

そして、断ったあとこそが本当の優しさの見せどころ。

あなたの人生も、相手の人生も守る選択をしましょう。

お困りのときは、信頼できる公的窓口へ

保証人や借金トラブルについて不安があるときは、一人で抱え込まずに相談しましょう。
以下は誰でも無料で利用できる、信頼性の高い公的な相談窓口です。

必要であれば、困っている友人と一緒に行きましょう。

🔹 法テラス(日本司法支援センター)

借金、保証人、契約トラブルなど幅広い法的トラブルに対応
法テラス|法律を知る 相談窓口を知る 道しるべ

🔹 消費生活センター(全国統一番号:188)

悪質な契約やトラブルの相談に専門の相談員が対応
全国の消費生活センター等_国民生活センター

🔹 地域の市区町村役所の福祉課

生活福祉資金貸付や公的支援制度の案内も可能
▶ お住まいの自治体の公式サイトをご確認ください

それでも「家族には内緒にしたい」「あなたしか頼めない」と言われるかもしれません。最後にもう1度言います。保証人を引き受けても、お互い幸せにはなれません。

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この記事を書いた人
ルン

「ルンのお得生活|節約・投資・優待」を運営するルンです!
札幌在住。
投資歴20年で株主優待メインの個別株投資を中心に、クレカ積立やIPO投資も活用しながら資産形成中。
最近は生成AIを活用した投資・資産運用の効率化も模索中。
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