「失業手当、もらったことありますか?」
ルンのまわりの40〜50代の女性たち(主に主婦+パート歴長め)に聞くと、意外なほど多くの人がこう答えます。

いや、そういうの一度も…
それって、損してませんか?
もちろん、人生で何度も退職を経験するワケではないので、制度について知る機会も少なかったのかもしれません。
でも、よくよく聞いてみると、
- 退職後すぐまた働くつもりだったから
- 制度がよくわからなかったから
- なんとなくズルい気がして申請しなかったから
- 生活に追われてそれどころじゃなかったから
という理由で、もらえるはずだったお金を“もらわずに済ませている”人がたくさんいます。


この記事は、そんなあなたのために書きたくて用意したガイドです。
「今さら、初歩的なことを聞いてもいいですか?」
——そんな声にこたえて、失業手当の申請方法を、やさしく・具体的に・自分ごととして伝えます。
「私には関係ない」と思ってた理由、ありませんか?
「次の仕事が決まってないのに、もらうのってズルくない?」

いいえ。ぜんぜんズルくないです。
失業手当は、“次の仕事を見つけるために”もらうお金。
もらいながら探していいんです。むしろ、そのための制度です。
まじめな人、責任感のある人ほど、こういう制度を避けがちですが、
これはあなたがこれまで働いて積み立ててきた雇用保険から支給されるお金です。
申し訳なく思う必要は、まったくありません。

失業手当の代わりに、できる範囲でバイトしようと思ってたけど…

場合によっては、給付金を申請した方がもらえる額が多いよ!
「旦那の扶養に入ったままでももらえるの?」
もらえます。失業手当は「雇用保険」に加入して働いていた人が退職後にもらえる制度であり、健康保険の扶養とは別のものです。
つまり、配偶者の扶養に入っていても、条件を満たしていればちゃんと受給できます。
ただし、失業手当を受け取っている間の収入額によっては、健康保険の扶養から外れる可能性もあるので、 気になる方は扶養に入っている保険組合(または旦那さんの会社)に確認を。

在職中にしっかりフルタイムで働いていたり、パートでも高めの収入があった方に多いケースです。
「ちょっとだけ収入あるけど、ダメ?」
- 家で内職してる(クラウドソーシングなど)
- 夫の仕事を手伝っていて、たまにお金をもらう
- 友人の依頼で単発のバイトをすることがある(言い値の現金手渡し)
こういう方も多いですよね。

実は、それでもOKなケースはたくさんあります。
大事なのは“再就職する意志があるかどうか”。
副収入が少しあっても、ハローワークで正直に申告すれば、
その分を差し引いた形で支給されるケースもあります。
「まだ有給消化中だけど、いつから動けばいいの?」
有給中はまだ在職中扱いなので、申請手続きは有給が終わってから。
でも、手続き自体は事前に進めておけます。
「あと○日で有給終わるんですが…」とハローワークに相談してOK。
「もう退職して2ヶ月以上たっちゃったけど…間に合う?」
間に合います!
申請期限は「退職の翌日から1年以内」です。
ただし、その1年のうちに給付期間もカウントされてしまうので、早い方が“もらいきれる”確率は高いです。
「じゃあ、何から始めたらいいの?」
退職する会社にお願いすること
まずは、「離職票を出してほしいです」と会社に伝えてください。
会社によっては自動で出してくれる場合もありますが、言わないともらえないこともあります。
離職票がないと、失業手当の申請はできません。
手元にそろえるもの
- 離職票
- 本人確認書類(マイナンバーカード or 運転免許証+通知カードなど)
- 写真(縦3cm×横2.5cm、証明写真でOK)
- 印鑑(シャチハタ不可)
- 銀行口座の通帳 or キャッシュカード(給付金を振り込んでもらう口座)
どこに行けばいいの?
→ お住まいの地域を管轄するハローワークです。
「ハローワーク ○○市」で検索して確認してもいいですし、こちらからもたどりつけます。
開館時間:平日 8:30〜17:15(昼休みなし)
午前中の方が比較的スムーズです。
いつ行けばいいの?
→ 退職日の翌日以降、有給が終わったタイミングから。
1日でも早く行けば、その分だけ支給のチャンスが広がります。
ハローワークに行ったら何をする?
- 求職申込み(パソコンで簡単登録)
- 書類提出(離職票など)
- 面談(どんな仕事を探しているかなどを話す)
- 「失業認定日」の案内を受け取る
これで、申請完了!

ウチ、まだ小さな子供がいるんだけど・・・

小さなお子様と一緒でも大丈夫。
ただ混んでいて、待ち時間が長いかも。所要時間は1時間ほどみた方がいいです。
初回手続きのあと、どうなるの?
申請が終わったあとも、次の給付を受けるには“ちゃんと求職活動してますよ”という実績が必要です。
求職実績は「月に2回」が目安
- ハローワークの相談窓口での相談
- 求人への応募
- 会社見学や面接
- 就職支援セミナーの受講
こうした活動のうち、月に2回程度が必要になります。

外出が難しい人はオンラインセミナーもありますよ!
詳しくはこちらの記事で👇

家で実績作れるの助かる!
※初回だけ、ちょっと長めのオリエンテーションがあります
申請後、最初の「認定日」までに、 “雇用保険受給者説明会”という研修的な説明会に参加します。
- 所要時間は1.5〜2時間程度
- 書類の説明や、失業認定のルールなどが詳しく聞けます
- 出席は必須です(※これも求職実績になります)

思ったよりサポートもあるので、安心してくださいね。

いよいよお金の話
「認定日」とは?
失業手当が実際に支給されるかどうかをチェックするために、 4週間に1度、ハローワークに行って「失業の状態が続いているか」を確認してもらう日です。
- ハローワークに行って、求職活動の報告をするだけ
- 実績が不足していると、その期間の手当が出ないこともあります
- この時、他に副収入があった場合の申告も行います
- 認定日の出席は超重要です!←ハロワが決めた日の出席が必須
振込はいつ?
認定日からだいたい5〜7営業日後に銀行口座に振り込まれます。

失業手当っていくらもらえるの?
実際の金額は、過去の給与や勤務状況によって変わりますが、ざっくりとした目安はこんな感じです。
- パートや扶養内勤務だった人 → 1日あたり3,000〜4,000円程度
- フルタイム勤務だった人 → 1日あたり4,000〜6,000円程度

ざっくり「お給料の5〜8割くらいが目安」と思っておいてください。
※あくまで目安です。正確な金額はハローワークで計算してもらえます。
「思ったより少ないかも…」と思っても、 実は“非課税”で振り込まれるので、手取りとしてはありがたい存在だったりします。

申請しなければ0円だったと思えば、ぜんぜんありがたい!
給付金は何か月もらえるの?
失業手当(基本手当)が何か月もらえるかは、以下の3つの条件によって異なります。
① 年齢
② 離職前の雇用保険の加入期間(被保険者期間)
③ 退職理由(自己都合か会社都合か)
40代の場合、もらえる期間の目安は以下の通りです。
✅ 自己都合退職(一般離職)の場合
被保険者期間 | 支給日数(40代) |
---|---|
10年未満 | 90日 |
10年以上20年未満 | 120日 |
20年以上 | 150日 |
✅ 会社都合退職(特定受給資格者)の場合
被保険者期間 | 支給日数(40代) |
---|---|
1年未満 | 90日 |
1年以上5年未満 | 180日 |
5年以上10年未満 | 240日 |
10年以上20年未満 | 270日 |
20年以上 | 330日 |
📌 ポイント
- 自己都合退職だと期間は短め。
- 会社都合や倒産・解雇などの理由があると、手厚くなる。
- 会社が自己都合だと言っても、会社都合退職になる例もあるからハローワークで確認が確実!

もらえる期限ギリギリまで仕事が決まらなくても怒られない?

全然、大丈夫!心配しないで!
どうしても気が引けるなら、求職活動を「就職相談」ではなく、セミナー受講にしたらいいよ♪
「思ったより…簡単かも?」
そうなんです。
実はそこまで難しい手続きじゃないんです。
でも、情報が見つけにくかったり、誰にも相談できなかったりして、最初の一歩が踏み出せなかった方も多いはず。(お役所が作った文章はなんか難しいですしね…)

失業手当は、あなたがこれまで一生懸命働いてきた証です。
今こそ、自分のために腰を上げて申請してみませんか?
この記事のおさらいポイント
✅扶養に入っていても申請OK
✅少しの副収入があっても、正直に申告すれば支給の可能性は十分あり
✅有給中は申請NG。終わったタイミングでハローワークへ
✅離職票を会社にお願いするところからスタート
✅退職して1年以内までなら申請可能
✅初回申請後は「月2回の求職活動」が必要(在宅でもできる活動あり)
✅もらえる金額はお給料の5〜8割程度が目安
✅認定日は月1回ペースで訪問。忘れず参加が大事!

つい考えないようにしてきたけど、難しく考えることはないのね。
まずは「離職票をください」からね!
コメント